冷蔵庫にあるもので作る、という才能について
「今日のごはん何にしよう」。
これは毎日やってくる、地味だけれど確実な問題。レシピサイトを開いて献立を決めて、足りない材料を買いに行く。その一連の流れが、ひとりごはんではわりと重い。
冷蔵庫の余り物だけで何品も作ってしまう、伝説の家政婦・志麻さんの番組を見たことがあります。すごいなあと思うと同時に、私にはそんな才能はない、とも思う。だいたい、テレビに出てくる芸能人の家の冷蔵庫、「何もないです」と言うわりに、普通の家庭では買えないような高級なお肉があったり、頂き物のフルーツがあったり。それだけあれば作れるでしょう、と思ってしまう私。まあ、あったとてやらないのも私。
それでも、ちょっとふてくされながら真似してみると、いつもできあがるのは卵かけご飯か猫まんま。でも最近は、それでいいと思っています。志麻さんのように美味しそうな料理を作らなくてもいい。うちの余り物、別にテレビに出るわけじゃないし。
冷蔵庫にはたいてい何かしら入っている。卵、豆腐、ちょっとした野菜、残りもの。そこにあるもので、なんとかする。その「なんとかする力」は、志麻さんレベルでなくても、実はとても実用的な才能だと思う。
献立を「決めてから買う」は上級者のやり方
料理本やレシピ動画は、完成形から逆算して材料を揃えることを前提にしている。それは正しいやり方だけれど、ひとり暮らしの日常には合わないことも多い。
買い物に行く余裕がない日がある。買ったものを使い切れないこともある。レシピ通りに作ろうとして、調味料が1つ足りなくて諦めたこと、ありませんか。
もうひとつのやり方がある。「今あるもの」を出発点にして、作れるものを考える。材料から献立へ。逆方向のアプローチ。これなら買い物に行かなくても、冷蔵庫を開けたところがスタート地点になる。
「何もない」は、だいたい嘘
「冷蔵庫に何もない」と思って開けたとき、本当に何も入っていないことは、実はほとんどない。
卵がある。豆腐が半丁ある。玉ねぎが1個ある。冷凍ごはんがある。調味料棚には醤油と味噌がある。
卵と玉ねぎがあれば、卵とじができる。豆腐があれば、崩して炒めるだけでおかずになる。冷凍ごはんと卵があれば、チャーハンが作れる。
「何もない」のではなくて、「何が作れるか思いつかない」だけ。材料から逆引きする習慣がつくと、同じ冷蔵庫の中身でも見え方が変わってくる。
組み合わせは3要素で考える
冷蔵庫の中身から何を作るか。考え方はシンプルで、3つの要素があれば、たいてい一品になる。
- たんぱく質(卵、肉、魚、豆腐、納豆、ツナ缶など)
- 野菜(何でもいい。なければ冷凍野菜でも、乾燥わかめでも)
- 味付け(醤油、味噌、塩、ポン酢、めんつゆ……1つでいい)
この3つが揃えば、炒めても、煮ても、あえても、レンジで蒸しても、何かしらの形になる。「たんぱく質×野菜×調味料」。それだけ覚えておけば、レシピがなくても料理ができる。
それでも思いつかない日のために
とはいえ、冷蔵庫を開けて何も思い浮かばない日はある。頭が疲れていて、考えること自体が面倒。
そういう日のために、このサイトのツールを作りました。冷蔵庫にあるものを入力して、気分を選ぶだけ。考える部分を預けてしまえば、あとは手を動かすだけで済む。
毎日の「何にしよう」を少しだけ軽くできたら。そんな気持ちで作っています。